JICEの国際交流とは

参加者の声

【インタビュー】JENESYS2.0に参加したインドのバネルジー・トリシットさんにインタビューを行いました。

JENESYS
国内プログラム

バネルジー・トリシットさんは2014年度のJENESYS2.0に参加し、日本を訪問しました。帰国後の2015年に東北大学に留学し、現在も東北大学大学院博士課程の一年生に在籍しています。2019年に行われた第8回全国学生英語プレゼンテーションコンテストにて文部科学大臣賞(最優秀賞) (主催:神田外語グループ・読売新聞社)を受賞しました。

*動画でのインタビューもFacebookにて公開しています。

インタビュー動画 vol.1 / vol.2 / vol.3

―JENESYSで一番印象に残っていることは何ですか? 

2014年のJENESYS 2.0は、私にとって、初めてインドを出た経験でした。日本についてごく僅かな知識しかなく、何を期待したらいいのかもわかりませんでした。日本に関する固定概念を色々と持っていましたが、東京の武蔵野市にある学校を訪問した時に世界観が本当に変わりました。そこで日本の伝統的な茶道を教えてくれた若い生徒に会いました。交流の最後に、彼女に将来何になりたいのかを尋ねたところ、お菓子職人になりたいと彼女は言ったのです。彼女の答えにとても感動しました。同時に、東京のような大都市であれば、何にでもなれる可能性があるのに、なぜ彼女はお菓子職人になることを夢見ているのだろうかと思いました。彼女の仕事に対する真の情熱と誇りを感じ、私も前向きな姿勢で自分達の世界に目を向けようと思いました。何があっても、もっと自信をもって自分の夢を追いかけようと思い、インドへと戻りました。

―JICEスタッフやコーディネーターのサポートはどうでしたか?また改善点があれば教えてください。 

JICEスタッフとコーディネーターはとても献身的で、プログラムを思い出深いものにしてくれました。私のグループを担当してくれたコーディネーターの市橋仁美さんはプログラムの間、わたしたちが大丈夫かどうかをいつも確認してくれていました。彼女は、成田空港のセキュリティチェックを通過するまで見送ってくれました。今でも連絡を取り合っていて、東京に行く機会があれば会っています。まるで自分が日本の大家族の一員のような気分になり、これもJICEのサポートのおかげだと思います。

JENESYS2.0にて
JENESYS2.0にてホストファミリーと 

―現在日本の大学で何を学ばれていますか?

2015年に東北大学の英語で行われる化学コースに入学しました。4年間のコースを終了し、2019年9月に卒業しました。現在は、同じ東北大学大学院の化学科に引き続き通い、化学を専攻しています。Cas9と呼ばれる遺伝子編集タンパク質について研究を行い、DNA上をスライドできる変異体の開発に取り組んでいます。

―どうして日本に留学しようと思いましたか?

JENESYS2.0に参加して日本で学びたいと思うようになりました。JENESYSプログラムが終わってインドに帰国してから、また日本に戻って、日本の文化や規律を経験したい、そして日本の人々と一緒に過ごしたいと思いました。日本の大学について東京大学以外は知りませんでしたが、2015年に日本大使館がニューデリーで開催したJENESYSの同窓会で東京大学インド事務所の所長にお会いする機会が与えられました。私は、日本で化学を英語で学びたいと話したところ、所長は、東北大学と名古屋大学を紹介してくれました。最終的に東北大学を選択し、今に至り、日本滞在は5年目に入りました。

JENESYS2.0にて
JENESYS2.0のコーディネーターと

―日本での生活はいかがですか?

日本での生活はとても充実しています。ほとんどの時間を大学のクラスや研究室で過ごしていますが、同時にたくさんの課外活動も行っています。仙台テレビと共同で東北観光の宣伝を行い、インドでの日本語教育の普及にも努めています。大学では、グローバルラーニングセンターで各国からの留学生のサポートや、東北大学の国際化を進める計画に携わっています。
和菓子を食べるのが好きなので、餡子やわらび餅の新しいお店へは必ず行くようにしています。仙台に住んでいるので、仙台駅で売られているずんだスムージーを飲むのも大好きです。
また旅行もよく行きます。東北地方全県、福岡県や長崎県、栃木県、宮崎県などに行きました。お気に入りの場所は福島県と香川県の直島です。特に日本の田舎での人々との出会いはいつも素晴らしく、新しい経験ができます。

―これからJICE国際交流プログラムに参加する人や、日本での留学を希望する人たちへアドバイスをお願いします。

日本があなたの選択肢の中の一番ではないかもしれませんが、開かれた視点をもってみましょう。この極東に来て、“文化のお鍋“に身を投じることは、人生で経験する価値があることでしょう。日本には一生懸命にやりたい、頑張りたいと思っている全ての人のための何かがあります。日本で言葉の壁にぶつかるかもしれませんが、時間が経つうちに壁はなくなって、社会に順応して変わっていく自分自身を感じることができると思います。JICEのサポートによるJENESYSプログラムは、日本とグローバル社会への新しい視点を持つ誠に良いきっかけとなりました。自身を成長させ、より良い人間となる助けとなったと自負しています。それはあなたにも同じことが言えると確信しています。

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問い合わせ先

JICE 国際交流部 青少年交流課

03-6838-2730